誕生石とは、1月から12月までの各月ごとに選ばれた特別な宝石を指します。
自分が生まれた月の誕生石を身につけると「幸せが訪れる」「願いが叶う」と言い伝えられています。
自分用に誕生石のアクセサリーを身につけたり、友達・家族へのプレゼントとして贈る方も多いと思います。
実は、誕生石にはそれぞれ石言葉があり、意味や願いが込められていることはご存じでしょうか。
この記事では、誕生石の由来や歴史、そして誕生石ごとの石言葉の意味や願いについて紹介します。
誕生石の歴史と石言葉
誕生石の由来と歴史
誕生石の歴史は古く、紀元前にさかのぼります。
旧約聖書の「エジプト記」に出てくる祭司長の胸当てにはめこまれた12種類の宝石や、新約聖書の「ヨハネの黙示録」の聖都の12 の城門の土台を飾る宝石が起源であると言われています。
現在の誕生石は、1912年にアメリカの宝石小売商組合が定めたものが基準となっています。
日本では1958年に全国宝石商組合が日本の誕生石を定めました。
2021年12月に日本で誕生石が改定され、それまでの19種類から新たに10種類が追加となり、現在誕生石は29種類となりました。
誕生石がもつ石言葉
花に「花言葉」があるように宝石にも「石言葉」があります。
誰が決めたのかのかは分かっておらず、その宝石がもつ歴史や逸話、そして美しさや輝きから石に思いが込められて、現在に伝わっているものになります。
誕生石の選び方
「自分が生まれた月の誕生石を選ぶと幸せになれる」という言い伝えがある一方で、
「自分が生まれた月ではない誕生石を選んでも良いのかな?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言うと「自分が生まれた月の誕生石を選ぶ」のは選び方の1つの方法であり、誕生月ではない誕生石を選んでももちろんOKです。
色が好き、輝きが好き、石言葉が好き、直感で好き、と誕生石を選ぶ基準は人それぞれ。
「この石が好き!」「この石を身につけたい!」という気持ちが、誕生石からパワーをもらう一番の秘訣になります。
各月の誕生石とその意味
1月の誕生石:ガーネット
ガーネット
- 石言葉:真実、情熱、友愛、繁栄、実り
- 赤色のものが代表的
- 身につける人に強い意志を与え目標を叶える効果がある
- 中世では戦士が守りの石として身につけた
- 欧米では「人生が充実するように」と子どもに初めて贈る石として選ばれている
- 結婚18年目をガーネット婚式と呼び、変わらぬ愛情という意味で石を贈る習慣がある
2月の誕生石:アメジスト、クリソベリル・キャッツ・アイ
アメジスト
- 石言葉:高貴・誠実・知性・心の平和
- 和名は「紫水晶」で透明な紫色
- 時代や国を問わず高貴な色として大切にされた
- 「愛の守護石」とも呼ばれ、真実の愛を育む効果がある
- 身に着けることで心を穏やかにできる
クリソベリル・キャッツ・アイ(2021年追加)
- 石言葉:守護、慈愛
- クリソベリルとはギリシャ後で黄金を意味する
- 乳白色の光が線状に反射し、猫の目のように美しく輝く
- 古来から魔除けや幸運を引き寄せる効果があり、未来を見通す力をもつと言われる
- 2月17日「World Cat Day」や2月22日「猫の日」にちなみ2月の誕生石となった
3月の誕生石:アクアマリン、サンゴ、ブラッドストーン、アイオライト
アクアマリン
- 石言葉:沈着、聡明、勇敢
- 「海の水」を由来とする透明な薄青色
- 生命の根源である海を象徴している
- 欧州では古くから船乗りのお守りとして大切にされた
- あふれる生命力を意味し、結婚や出産のお祝いにも人気がある
サンゴ
- 石言葉:幸福、長寿
- 古来から「七宝」に数えられ、持ち主に幸福をもたらすとされる
- 長い年月を海で育ったことから、強い生命力を象徴している
- 厄除けや安産祈願のお守りとしても人気がある
ブラッドストーン
- 石言葉:勇気、聡明、献身、救済
- 暗い緑に赤や茶色の斑点模様が特徴の石
- 心を鎮めて潜在能力を開花させ、まっすぐ目標に向かうサポートをする
- 中世の騎士たちがお守りとして身につけていた
- 血流を良くし、活力を与えてくれるとされている
アイオライト
- 石言葉:誠実、貞操、道を示す
- 「すみれ」を語源とする深い青紫色
- 中世に航海士が羅針盤として使ったことで、道しるべを象徴している
- 一途な愛を貫き、幸せを手に入れますようにという願いが込められている
4月の誕生石:ダイヤモンド、モルガナイト
ダイヤモンド
- 石言葉:清浄無垢、永遠の絆
- 光輝く美しさと世界一の硬度を誇り「永遠の絆」を象徴する
- 「無敵」という意味をもつ「アダマス」を語源とし、困難を乗り越える力をもつと言われる
- 贈り物にすると「変わらぬ愛」を誓うことを意味し、婚約指輪や結婚指輪として人気
モルガナイト
- 石言葉:愛情、優美、清純、優しさ
- 桜のような可憐なピンク色の見た目
- 身に着けることで、やさしい心に導くヒーリング効果があると言われる
- 愛を育む、思いやる心を育てるなど、愛の象徴としての意味を持つ
5月の誕生石:エメラルド、ジェダイト(ヒスイ)
エメラルド
- 石言葉:幸運、幸福
- 新緑のような神秘的な美しい緑色
- 古代エジプトの女王クレオパトラが愛した石
- 緑の輝きに人を癒す力があるとされる
- 持ち主に富と繁栄をもたらすという言い伝えがある
- 「愛の石」とも呼ばれ、結婚55年目のエメラルド婚式に贈る習慣がある
ジェダイト(ヒスイ)
- 石言葉:幸福、繁栄
- 新緑のような薄緑や濃い深緑が代表的
- 「奇跡の石」と呼ばれ、古来から魔除けやお守りとして大切にされた
- 繁栄という意味から、ビジネスを成功させたいと願う人にもおすすめ
6月の誕生石:真珠、ムーンストーン、アレキサンドライト
真珠
- 石言葉:純粋、健康、長寿、富
- 上品な乳白色の輝きが特徴
- 神秘的な輝きから「月のしずく」「人魚の涙」とも呼ばれる
- 貝の中で時間をかけて宝石がつくられることから、深い愛情の象徴でもある
ムーンストーン
- 石言葉:愛の予感、健康、幸運
- 青みがかった乳白色が特徴
- 古来から月の輝きが結晶化したものと考えられ、神聖視されていた
- 「幸せの石」呼ばれ、恋愛成就や愛する人との幸福な生活を守る
アレキサンドライト
- 石言葉:高貴、情熱
- 鉱物に当たる光で色が変わって見え「昼のエメラルド」「夜のルビー」と呼ばれる
- 「秘めた想い」という意味があり、ありのままの自分を貫く強さと柔軟性を与えてくれる
- 二つの面を持つことから双子座の守護石と言われる
7月の誕生石:ルビー、スフェーン
ルビー
- 石言葉:情熱、純愛、勝利
- 鮮やかな赤色が特徴
- 「勝利に導く力」があるとされ古代の兵士たちが身につけていた
- 情熱的な愛をもたらす「愛の象徴」でもある
- 「美しさの象徴」であり、身につけた者に自信を与えて魅力を引き出す
- 結婚40年目はルビー婚式と呼ばれ「深い愛情」という意味でルビーを贈る習慣がある
スフェーン
- 石言葉:純粋、永久不変
- 果実のような爽やかな黄緑色が特徴
- 光が当たるとダイヤモンドに勝るほどの虹色の輝きをもつ
- ギリシャ語でくさびを意味する「スフェノス」を語源とする
- 2つのものを固く結びつけることから、「固い絆」「永久不変」を意味する
8月の誕生石:ペリドット、サードオニキス、スピネル
ペリドット
- 石言葉:夫婦の愛、和合、幸福、希望
- 美しいライムグリーンが特徴
- 「太陽の石」とも呼ばれ、暗闇のわずかな光でも美しく輝く
- 安らぎや優しさを与える作用があり、夫婦円満をもたらすとされる
サードオニキス
- 石言葉:夫婦円満、幸せな結婚
- オレンジ色と乳白色が層になっている
- 内面の美しさを引き立て、人と人の絆を深く結びつける効果がある
- 出雲大社の御神体という説があり、縁結びの石としても人気がある
スピネル
- 石言葉:目標達成、情熱、挑戦、好奇心
- 赤が代表色。透明色もありバリエーションが豊富
- ラテン語で「トゲ」を意味する石
- 形状の鋭さから、自身の目標を現実化する前向きな力をもっている
9月の誕生石:サファイア、クンツァイト
サファイア
- 石言葉:慈愛、誠実、徳望
- 神秘的な深い青の輝きが特徴
- 古くから、高潔・誠実さの象徴として愛されている
- 聖なる力が宿る宝石として歴代のローマ法王も身につけていたとされる
- 「誠実で一途な愛」を意味し、結婚45年目にサファイア婚式として贈る習慣がある
クンツァイト
- 石言葉:無償の愛、純粋、可憐
- 優しいピンク系の色が特徴
- 硬度が低く扱いが繊細であることから「思いやりの心」という意味をもつ
- 身につけることで心の安らぎを得られ、他者を愛し周りに愛される効果をもたらす
10月の誕生石:オパール、トルマリン
オパール
- 石言葉:純真無垢、幸運、忍耐、歓喜、希望
- 虹を閉じ込めたような七色の輝きを持つ
- 身につけた人の才能を開花させ、創造性を発揮すると言われている
- 他の石とは異なり水分を含みやすく、みずみずしさや若々しさの象徴でもある
- イギリスのヴィクトリア女王がこよなく愛した宝石である
トルマリン
- 石言葉:希望、無邪気、潔白、広い心
- 「トルマリンには全ての色がある」と言われるほど、さまざまなカラーバリエーションがある
- 熱を加えると電気を通すため、「愛を引き寄せる」力があるとされる
- ピンクトルマリンは「愛の石」と呼ばれ、恋人への贈り物として人気がある
11月の誕生石:トパーズ、シトリン
トパーズ
- 石言葉:成功、友情、誠実、希望
- 黄金色のものが有名だがさまざまなカラーバリエーションがある
- 古代エジプトでは「太陽神ラー」の象徴として大切にされた
- 日本では結婚16年目にトパーズ婚式として贈る習慣がある
シトリン
- 石言葉:希望、友情、繁栄
- 太陽の光を思わせる美しい黄金色
- フランス語でレモンを表す「シトロン」が語源
- 鮮やかな黄金の色彩から「富」を象徴し、身につけると金運が高まる
- 友情という意味を持ち、人間関係を良好にする効果をもつと言われる
12月の誕生石:ターコイズ、ラピスラズリ、タンザナイト、ジルコン
ターコイズ(トルコ石)
- 石言葉:成功、繁栄、健康
- 鮮やかなブルーグリーンが特徴
- 「神が宿る石」として魔除けの効果があるとされる
- 身につけると未来に向けて進む勇気と行動力を高めると言われる
- 古くから旅のお守りとして大切にされた
ラピスラズリ
- 石言葉:真実、幸運、健康
- 深く濃い青色が特徴
- 空や宇宙とつながる神秘的な石として大切にされた
- 「成功の保証」という意味があり、持ち主に試練を与えて成長させると考えられている
タンザナイト
- 石言葉:高貴、冷静、神秘
- 透明感のある深い青紫色が特徴
- 角度によって色の濃さが変わるため、冷静な判断力や知性をサポートすると言われる
- ティファニーがタンザニアの夜空をモチーフに「タンザナイト」と名付けた
ジルコン
- 石言葉:平和、安らぎ
- ブルーが有名だが、様々なカラーバリエーションがある
- 「平和の石」と呼ばれ、癒しや安らぎを与えてくれる
- 身につけると潜在能力を引き出し、人生をよりよい方向に導くと考えられている
誕生石で日常にさらに彩りを
友人・家族・恋人への贈り物や、自分へのご褒美として誕生石は魅力的なギフトです。
誕生石に込められた意味や思いがわかると、誕生石を身につけたときの気持ちもさらに高めることができると思います。
この記事を読んだ方が、魅力的と思う宝石をひとつでも見つけていただければとても嬉しいです。