世界で最も有名なチョコレートケーキ「ザッハトルテ」や、可愛らしいパッケージの「猫の舌チョコ」で有名なチョコレート菓子店のデメル(Demel)。
実は、230年以上の伝統と、ウィーン王宮御用達菓子司という称号を得た歴史をもつ、オーストリア・ウィーンのカフェ文化を牽引した老舗のお店なのです。
この記事ではデメルの歴史とデメルのチョコレートやお菓子の魅力を紹介します。
王室が愛したデメルのチョコレート
ウィーンでの創業と王宮御用達の称号
1786年にオーストリア・ウィーンの王宮劇場の向かいに建てられた小さな菓子店が、デメルの始まりです。
皇帝や貴族たちに愛されるお菓子を作り続け、創業から13年後の1799年には「ウィーン王宮御用達菓子司」という称号を得ました。
デメルのブランドマークであるハプスブルク家の紋章は、この歴史的な繋がりを象徴しています。
皇帝が愛した「ザッハトルテ」の誕生
1832年、美食家として有名なオーストリア宰相メッテルニヒが特別な客をもてなすため、見習いコックであったフランツ・ザッハにデザートを作るよう命じました。
そのときにザッハが創意工夫を重ねて生み出したチョコレートケーキが「ザッハトルテ」と言われています。
その後、デメルはザッハの息子からザッハトルテの販売権を得て、デメルのザッハトルテが誕生しました。
当時の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世はザッハトルテをとても気に入り、毎日の食卓に並べさせたそうです。
皇妃が愛した「スミレの砂糖漬け」
皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の妻であり「ヨーロッパ宮廷で一番の美貌」と言われた皇后エリザベートは「スミレの砂糖漬け」をとても好んでいました。
スミレの花を乾燥させて、砂糖漬けにした砂糖菓子で、美しい青色と花の香りが特徴のお菓子です。
その「スミレの砂糖漬け」の発祥がデメルであると言われています。
デメルのお菓子とその魅力
ザッハトルテ
ザッハトルテはチョコレートのスポンジにアプリコットのジャムを塗り、さらにチョコレートでコーティングした濃厚な味わいのケーキです。
デメルのザッハトルテは、三角形のチョコレートの印で知られています。
濃厚でありながら洗練された味わいは、世代を超えて多くの人々に愛され続けています。
ソリッドチョコ猫ラベル(猫の舌チョコ)
デメルといえば可愛らしい猫のパッケージを思い浮かべる方が多いと思います。
猫の舌の形をしたこのチョコレートは、ミルク、スウィート、ヘーゼルナッツの3種類があります。
猫好きはもちろん、かわいいパッケージが好きな方への贈り物として、喜ばれること間違いなしです。
焼き菓子
デメルの焼き菓子は、ウィーンのカフェ文化を感じさせる上品な味わいが特徴です。
コーヒーまたは紅茶と一緒に楽しむことで、ウィーンの伝統と文化に触れることができます。
デメルのチョコレートはウィーンの歴史と文化を味わえる作品
デメルのチョコレートと菓子は美味しいことはもちろん、パッケージのデザインも洗練されています。
一口食べるとウィーンの歴史と文化を味わうことができる、時を超えた芸術作品であると言っても過言ではありません。
大切な人へのプレゼントや自分へのご褒美に、デメルのチョコレートや菓子を選んでみてはいかがでしょうか。