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こどもの日の由来と祝い方 どうして端午の節句と呼ばれるのか?

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毎年5月5日に祝われるこどもの日は、日本の子供たちの健康と幸福を願う特別な日です。

この日は、古くから伝わる節句「端午の節句」と重なることから、さまざまな由来や歴史的な意味合いを持っています。

この記事では、こどもの日の由来や歴史、そして現代に受け継がれる伝統的な祝い方について紹介します。

こどもの日の由来と歴史

端午の節句の由来

こどもの日の起源を探ると、その歴史は中国の端午の節句にまで遡ります。

端午の節句は、古代中国の有名な詩人である屈原の死を悼んで始まったとされています。王に忠義を尽くしていた屈原が陰謀により失脚し、失望のあまり川に身投げしたのが旧暦の5月5日でした。彼を供養する行事が毎年5月5日に行われる中で、いつしか国の安泰を願う習慣になりました。

慰霊のために竹筒に米をつめて川に流したことが、こどもの日に食べる粽(ちまき)のルーツとも言われています。

日本で端午の節句が浸透

奈良時代に日本に伝わった端午の節句は、初めのうちは宮中や貴族の間の行事として行われました。その後、時代が下るにつれ、次第に武家社会にも浸透していきました。


端午の節句は別名「菖蒲の節句」とも呼ばれ、菖蒲に厄除けや魔除けの効果があるという言い伝えがありました。その菖蒲が尚武(武道を貴ぶという意味)と同じ発音であったことから、武家社会で端午の節句が「尚武の節句」として重視されるようになります。そうして、5月5日が武家の子弟たちの健やかな成長と武芸の上達を願う日となったのです。


江戸時代に入り、武士の家に男の子が生まれると玄関前に兜や人形などを飾り、お祝いをするようになりました。これが現在の五月人形の原型となっています。また、江戸時代中期には、鯉のぼりを飾る習慣が定着し、庶民の間でも子供たちの健康と成長を願う大切な節句となりました。


こうして、日本独自の発展を遂げた端午の節句は、武家社会の尚武の精神と、庶民の子供たちへの願いが融合した、ユニークな節句として定着していきました。

国民の祝日としてのこどもの日の誕生

明治時代になると新政府の方針で節句行事が廃止となり、新たに国の祝祭日が定められました。しかし、男の子の誕生を祝う風習は根強く続いていきました。

1948年、「国民の祝日に関する法律」の制定により、5月5日が「こどもの日」として国民の祝日に定められました。こどもの日には「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」という意味が込められています。

こうして、古くから伝わる端午の節句の伝統を受け継ぎながら、現代の価値観を反映したこどもの日が誕生しました。家族みんなで子供たちの成長を祝い、感謝の気持ちを伝える大切な日となりました。

こどもの日を彩る伝統的な飾りと習慣

鯉のぼり

こどもの日を象徴する飾りの一つが、鯉のぼりです。風になびく鯉のぼりは、日本各地の風景に欠かせない初夏の風物詩となっています。

鯉のぼりのルーツは、鯉が滝を登って龍になるという中国の伝説に由来しています。この伝説から、鯉は立身出世の象徴とされ、子供たちの健やかな成長と活躍を願う思いが込められるようになりました。

鯉のぼりは、家族構成に合わせて色とりどりの鯉を組み合わせるのが一般的です。大空を力強く泳ぐ鯉のぼりは、子供たちの無限の可能性と、明るい未来への希望を象徴しています。

五月人形

こどもの日のもう一つの代表的な飾りが、五月人形です。五月人形は、武将や武士の姿を模した人形で、子供の健康と幸せな成長を願って飾ります。

五月人形の中心となるのは、豪華な鎧兜です。歴史上の偉大な武将をモデルにした精巧な鎧兜は、武士の勇気と忠義の象徴であり、子供たちに強さと正義感を与えてくれるとされています。また、鎧兜には邪気を払い、子供を災いから守る力があると信じられてきました。

五月人形は、家の中のしつらえに合わせて、床の間や玄関、子供部屋などに飾ります。最近では、現代的でコンパクトなデザインの五月人形も人気を集めており、それぞれのライフスタイルに合わせて選ぶことができます。

菖蒲湯

こどもの日の伝統的な習慣の一つに、菖蒲湯があります。菖蒲湯とは、菖蒲の葉を浮かべた風呂のことで、菖蒲のさわやかな香りには心身を浄化し、邪気を払う効果があると考えられています。

菖蒲は、古くから薬草としても重宝されてきた植物です。その爽やかな香りと薬効から、菖蒲は健康と長寿のシンボルとされ、大切に扱われてきました。こどもの日に菖蒲湯に入ることで、子供たちの健康を祈願するとともに、家族全員の心身の健康を願うことができます。

菖蒲湯に入りながら、日頃の疲れを癒し、気分をリフレッシュさせるひとときを過ごすのも、こどもの日ならではの楽しみの一つです。

こどもの日の過ごし方

こどもの日の特別な食べ物

こどもの日には、柏餅(かしわもち)と粽(ちまき)が伝統的なご馳走です。

柏餅(かしわもち)

柏餅は、柏の葉の香りがほのかに移った上品な甘さの餅菓子です。柏の葉は、新芽が出るまで古い葉が落ちない特性から、「子孫繁栄」や「家系の継続」を象徴するとされています。

柏餅には、子供たちのすこやかな成長と、家族の絆の深まりを願う意味合いがあります。

粽(ちまき)

粽(ちまき)は、もち米を笹の葉で包んで蒸したもので、中国の屈原の伝説に由来する食べ物です。

日本では、あずきや栗、山菜などを混ぜた様々な味の粽(ちまき)が楽しまれています。粽(ちまき)を食べることで、子供たちの健康と幸せな成長を祈願する意味合いがあります。

家族で楽しむこどもの日のイベント

こどもの日は、なんといっても子供たちが主役の日。ゴールデンウィークと重なることもあり、全国各地で子供たちが楽しめる様々なイベントが開催されます。

博物館や美術館、動物園などでも、こどもの日に合わせた特別なイベントが開催されることが増えています。子供たちの好奇心をくすぐる展示や体験プログラムに参加して、学びと発見に満ちた時間を過ごすのもおすすめです。

家の中でも、こどもの日を楽しむアイデアはたくさんあります。親子で鯉のぼりを兜の工作に挑戦したり、折り紙やコマ回しなどに親子で挑戦するのもおすすめです。手作りの思い出は、子供たちの心に一生残る宝物になるはずです。

こどもの日を子どもたちの成長と幸せを願う1日に

こどもの日は、中国の端午の節句に由来し、日本で独自の発展を遂げた特別な日です。鯉のぼりや五月人形、菖蒲湯、そしてかしわ餅やちまきなどの伝統的な祝い方には、子どもたちの健やかな成長と幸福を願う先人たちの思いが込められています。


こどもの日が、子どもたちの笑顔があふれる素敵な一日になることを願っています。

Written by
贈り物ランド編集部

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